■友枝昭世の会
1995年55歳の時、印象芸術の世界を生きる者として年齢・身体の条件を鑑みたとき、様々な制約を離れてわがままに贅沢に、好きな曲、演りたい曲を丁寧にじっくり演じてみたい、それは今しかないとの思いにより、第1回『朝長懺法』にて発足。
これまでの努力と工夫に加え、これを機に様々な点において新たな初心の緊張をみずからに課し、また能の〈型〉のうえに累積する時の重さや先人たちの発見の深さについて謙虚に考え新しい発見を加え、しかしあくまでも能楽の正統たるものを後世に伝えていくことを旨とする。
2004年、第10回記念公演では念願の『伯母捨』を勤めた。2005年、第11回公演は折り返し点と考え、33年前の初演以来となる『安宅』に取り組んだ。世界に誇る能楽の担い手のひとりとして、その発展伝承に努める。
(友枝昭世の会 2009年11月14日追記)
2009年5月、第15回公演にて老武者の能『実盛』を上演し、定例公演はしばらく休会とすることとした。名曲、難曲を一番一番、丁寧に演じてきた充実感がある。2010年に古希を迎えるにあたり、当会も発想の転換が必要と切に感じる。
今後は若い層の一生懸命な張りつめたまなざしに真剣勝負で応えることが重要な責務であると考え、高水準な正統なるものの能楽を提供することで次世代を担う感性豊かな若い観客層を育成し、能楽の伝承に務めることとする。
これを機に2008年来開催してきた、学生のための特別公演「能楽事始」―野村萬、宝生閑、友枝昭世そろいぶみ―を友枝昭世の会の特別公演とし、学生の有志と共に運営していく(全席学生料金)。 |